先日、無性にビールで『焼き鳥』が食べたくなり、焼き鳥を買いに行った時のことです。
お店で何も考えずにレバーのタレをお願いしますって、注文したら、
『豚レバーですか? 鶏レバーですか?』
と店主に聞かれ、不覚にもどちらが良いのか悩んでしまいました。
今回はやきとり屋さんで僕みたいな恥をかかないためにも、豚レバーや鶏レバーの違いを解説していきます。
・豚レバーと鶏レバーの見分け方
・やきとり屋なのに豚串が売られてる理由
レバーについて
レバーとは?
レバーとは肝臓のこと。
基本的には牛、豚、鶏の肝臓をレバーと言うことが多い。
ちなみに魚類の肝臓はレバーではなく、肝 (きも) と呼ばれます。
レバーは栄養価は高いが血の味がしたり、加熱しすぎると食感がボソボソになったりとクセが強い食材です。
【日本で食用にされているレバー】 | ||
哺乳類 | 鳥類 | 魚類 (肝) |
牛、豚、馬、羊など | にわとり、鴨、ガチョウなど | アンコウ、マダラ、カワハギなど |
レバーの栄養は?
ビタミンA、ビタミンB群、鉄分、葉酸など多くの栄養素を含みます。
【ビタミンA】
発育を促進、肌の健康を維持、視覚の暗順応に関わったり、喉や鼻の粘膜に働いて、細菌から体を守るなどの働きがあります。
【ビタミンB2】
動脈硬化症や老化の原因となる有害物質の過酸化脂質が体内でできるのを防いでくれます。
【ビタミンB6】
たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。ビタミンB6の一種であるピリドキサミンがレバーには多く含まれている。
【ビタミンB12】
赤血球の生成を助け、悪性貧血を予防。
【鉄分、葉酸】
造血を助ける働きがあり、貧血防止の効果が期待できます。
妊娠している方はレバーに注意
妊娠を希望する女性や妊婦の方がレバーの過剰摂取をすると胎児への悪影響 (奇形児のリスク) が報告されていることから、食べ過ぎないように気をつけましょう。
レバーを美味しく食べるために
レバーの臭み消し
レバーの臭みは、肝臓に含まれるアラキドン酸が、血液の鉄分と反応して起きるためで発生します。
以下の方法をすることで、独特の臭みをだいぶ和らげることができます。
・牛乳に浸す
・酢を使う
レバーに向いてる調理法
豚レバーも鶏レバーも、どちらも炒め物にしたり、甘辛煮にして、レバーの苦さをごまかしたり、唐揚げなどの揚げ物にしたりすると美味しく召し上がれます。
やきとり屋で豚レバーと鶏レバーの見分け方
あなたはどちらが豚レバーで鶏レバーだか見て、すぐにわかりますか?
豚レバーと鶏レバーについて
豚レバー
低脂肪かつ高タンパクなのが特徴。
鶏レバーと比べ、弾力がしっかりしています。
新鮮な豚レバーの選び方
表面にツヤがあり、弾力がある物を選ぶようにしましょう。
豚レバーによる食中毒
生状態では危険を伴う恐れがあります。E型肝炎ウイルス、サルモネラ食中毒菌、寄生虫による食中毒が発生するリスクがあるため、しっかり加熱してから食べましょう。
やきとり屋さんで頼むなら、豚レバーより豚タンの方が個人的には好きだなー。
鶏レバー
キメが細かくしっとりとした食感。
牛や豚に比べてクセが少ないのが鶏レバーの特徴。
鶏レバーは焼き鳥店では肝と呼ばれることが多いです。
新鮮な鶏レバーの見分け方
身にハリと光沢がある物は新鮮な証拠
新鮮な物は表面を炙る程度がベスト。
鶏レバーによる食中毒
鶏肉は高い確率でカンピロバクターに汚染されています。カンピロバクターは鶏肉の中では増殖せず、少しの菌でも食中毒を起こすので、十分に加熱して食べましょう。
豚レバーより鶏レバーの方が食べやすいので鶏レバーが好きだという方は多いです。
やきとり屋に豚串が存在する理由
焼き鳥屋なのに、なぜ?豚も売られているんだろう?
焼き鳥屋に行くと、豚バラ、豚タン、豚かしら、豚レバー、豚ハツ、ガツ、コブクロなど、鶏以外にも豚の部位がたくさん売られていて、『なぜ焼き鳥屋なのに、豚?』と思われる方も多いのではないでしょうか?
確かにそれなら焼き鳥屋ではなく、焼き豚屋や串焼き屋って名前でもいいよね。
これには『焼き鳥』と『やきとり』の字の表記の違いが深く関わっていました。
日本で焼き鳥が登場したのは、平安時代にさかのぼると言われています。
そんな古くから、焼き鳥と言葉があるので、あとから、登場した豚串を『やきとん』と表しても『焼き鳥』という言葉には敵わず、あまり売れなかったようです。
そこで平仮名で『やきとり』とすることにより鶏肉に限定せずに、豚や牛も使おうとなったわけです。
『焼き鳥』と『やきとり』の違い
「焼き鳥」⇒鶏肉にタレや塩などをつけ、あぶり焼いたもので、使う肉は鶏肉のみ。
「やきとり」⇒鶏・牛・豚などの臓物を串焼きしたもの。
『焼き鳥屋』は、鶏肉だけが使われていて、『やきとり屋』は、鶏肉以外にも、牛、豚が使われていると覚えると良いです。
あっくん的 結論
やきとり、やきとん。
鶏でも豚でも、どちらも美味しいので言葉なんか気にしない(笑)
まとめ
豚レバーと鶏レバーの違いについて、ご理解いただけたでしょうか。
レバーとは肝臓のことを指し、豚、鶏でも、それぞれ見た目が違うだけでなく、味わいも全く異なります。
肝臓なので栄養価も高く、たんぱく質やビタミンA・B群、鉄分なども多く含みます。
ご家庭で調理する場合は、しっかり血抜きして、スパイスを利用して臭みを消して食べるのがオススメですよ。
コレステロールが高めなので、食べ過ぎには気をつけましょう。